2013年01月30日

古典建築探訪_飛濤亭 #01 床の間(洞床)               仁和寺/京都


飛濤亭(ひとうてい)の床廻りを見る   洞床(ほらどこ)という形式の床の中では、最も印象
深いもののひとつである。


草庵風な、侘びた意匠で全体はまとめられているが、どことなく大らかで、自由なセンスが
光る茶室であった。

草庵風な意匠を大胆に、これでもかというくらいに前面に出してはいるが、侘びた印象も確か
にあるが、それよりも、センスある洗練された大胆な意匠の方に目がゆき、楽しませてくれる
のである。また、どことなく明るく上品でもある。


2013年01月17日

ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸 #03 2階回廊ブリッジ          パリ郊外/フランス


2階回廊ブリッジよりピロティーで持ち上げられたギャラリー方向を見る。

ル コルビュジエといえば、ピロティーというくらいに、コルビュジエとピロティーとは関係が深いが、
この住宅はコルビュジエにとっては初期にあたり、ピロティーやスロープが登場した初めの頃に
あたるという。

「どうしてピロティーにしたのだろうか?」などと疑問も生まれてくるが、調べてみても確かなもの
は出てきそうにないので、私なりに勝手に想像することにする。

やはりこれは、日本の禅宗寺院の石庭のように、眺め、そして心を穏やかにする、鑑賞の為のもの
であろう。それもこの2階回廊ブリッジからの、この見え方を特に意図しているのではないだろうか。

正面左手のピロティーで持ち上げられた2階部分はギャラリーであり、このギャラリーのある方向
(南東側)は概ね、展示関係のスペースとなっている。それに対し、この2階回廊の手前側(北西側)
は主には、寝室、キッチン等の生活関連の空間となっている。この約南北方向に分かれている、
やや性格の異なる住宅空間を結び付けるかのように、その中央に3層吹き抜けのホールが存在し
ているのである。1階では、もちろんホールを通り両者は行き来できるのであるが、2階以上では、
この2階回廊ブリッジ1ヵ所のみが、南北の空間を結ぶ唯一の経路となる。

この2階回廊ブリッジを通りギャラリーに向かうたびに、窓越しに外の景色と共にピロティー下の白
い砂利敷きが眼に入る。そして、右手は3層吹き抜けのホール空間である。

この感じは、そう、あの禅宗寺院の石庭を望む広縁を歩く時のような、解放感と共に感じる静寂な
印象と似てはいまいか。私は、この静寂感のようなものを求めたのであろうと感じた。そして、この
2階回廊ブリッジの特等席でしばしまどろむ為に、この安楽椅子がその最もふさわしい位置に置か
れているのであろう。

ラ・ロッシュ氏が好んで収集していたのは、モダンアートのようである。

ピロティーで宙に浮いた様なギャラリーやその下のピロティー部分を何も無い空白な空間とする
ことで、モダンアートの様な抽象性を演出しているのであろう。更には、この2階回廊部分も3層
吹き抜けのホールに橋のように架けられていて、実は宙に浮いたような感じのする所なのである。

モダンアートに向き合う前に、心のリセットをする為のような、更には、鑑賞後の余韻を再度思い
返すような、そんな心の変化のありようを静かに楽しむ為にある、実は大切な空間ではないだろ
うかと感じた。


posted by pao at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月11日

ラ・ロッシュ-ジャンヌレ邸 #02 ホール吹き抜け          パリ郊外/フランス


3階より、3層吹き抜けのホールを見降ろす。


左端に見えているコルビュジエ自身のデザインによる安楽椅子が置かれているところが、2階
の回廊部分であり、右端に見えているホール吹き抜け部分に飛び出している手摺の付いた踊
り場状の部分が、1階から2階に上がる階段を登り切った正面に位置し、ここもホール吹き抜け
を鑑賞するのにはベストポジションである。

更に、上部に見えているのが3階部分(中3階)で、この場所も3層吹き抜けのホールを見降ろ
すには格好の位置である。

図面を見ていて後で気付いたことであるが、この中3階部分の部屋に行くには、2階ギャラリー
内のスロープを上るルート1ヵ所のみのようであり、秘密のお気に入りの場所のような、意味深
な空間となっている。

このホール吹き抜け空間を住宅内の様々な場所から鑑賞できるように、工夫・デザインされて
いることがよく分かる。


posted by pao at 17:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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