2013年02月22日

サヴォア邸 #01 ポツンと建つ外観                 パリ郊外/フランス


サヴォア邸西側外観  1階は外周部分がピロティーとなっており、丸い柱が並んで見えている。

絵の右側、草地の中に白く細く道が2本見えているが、サヴォア邸に向って来る車は、上の方の
道(東側)を進み、東側のピロティー内に入り、90度左に曲がった北側(絵の左側)に玄関があり、
車は更に90度左に曲がり、つまりUターンして絵の下側の道路(西側)を通り、戻ってゆくという。
つまりピロティー内はUターンできる車路でもあるのだ。

2階はほぼ同じデザインの窓が水平に連続している。
この住宅は2階に中庭状の屋外空間を持ち、スロープで3階のルーフテラスと連なる。

この住宅はおそらく世界で一番有名な住宅のひとつであろう。少なくとも建築の関係者の間では、
よく知られた存在である。私も作品集等でだいぶ見てはいたので、おおよそは分かっている気に
なっていた。しかし今から思うと、それは、ただ作品集等を漠然とたいした注意も払わずに見てい
たのであろう。

現地を訪れ、予想外の驚きと発見があった。それは、住宅が建っている周囲の環境の事である。
直径にすれば約80m程度の芝生(草地)の広場があり、その周囲をぐるりと小高い樹木が取り囲
んでいる。丁度周囲を樹木で囲われた、ただポカンと広がる空地のようでもあった。

その空地の中央に、ただポツンとサヴォア邸が建っているのである。連続した窓が規則的に並ん
でいる外観のこともあり、住宅というよりかは、何かの研究所といった印象であった。
その草地や周囲の樹木等には、見て分かるような造園(庭園)的な手法やデザインは全く見てとれ
ない。ただ無造作な、手付かずのままの自然の姿といった印象である。

これは日本に限らず、一般的に住宅等においては、庭園には快適性の為に大小の樹木をバラン
スよく植栽したり、小道や池等を配置したり、心地よさそうなテラスや縁側があったりするもので
ある。それらの住宅周囲に付きものの、快適性を増すと考えられている、造園的な手法が、いっさ
いバッサリと何も無いのである。これは大変いさぎよいものであり、その事が新鮮と共に驚きであった。
「自然の力等には、いっさい頼らない」とでも言っているかのようであった。
建物周囲に、そういった環境を周到に作り込んでいたことは、全く想像していなかった。

今から思えば、これは建物の外観デザインを一層際立たせる為のコルビュジエの作戦
(意図・意匠)であると思われる。

サヴォア邸
用途:住宅(通末住宅・別荘)
設計者:ル コルビュジエ
年代:1929〜31(コルビュジエ初期)


Google Earthより


posted by pao at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月16日

古典建築探訪_飛濤亭 #02 田舎家風な外観             仁和寺/京都


飛濤亭(ひとうてい)の西側外観を見る


床の間のひとつの形式である洞床(ほらどこ)もそうであるが、外観もこの様に侘びた田舎屋風
であり、徹底した草庵ぶりで全体がまとめられている。

この茶室にはあの狭い躙口はなく、貴人口と呼ばれる2枚障子戸の上り口が南面に開けられ、
直角に折れて、この西面にも南面の貴人口より少し高さの低い2枚障子戸が設けられている。
この西面の上り口は相伴用として、南面の貴人口と区別しているのであろう。
2枚障子戸の上り口が2ヵ所設けられていることで、躙口のみの茶室に比べると、入る光の量が
圧倒的に多くなり、開放的で明るい茶室である。

これと似た上り口を持つ茶室で、印象深いものに上野の東京国立博物館内にある転合庵(広間
・4畳半)
が思い出される。
改めて二つを見比べてみると、その転合庵に比べるとこの飛濤亭の方がはるかに草庵風である
ことに改めて気が付く。

この飛濤亭は江戸時代の後期にあたる、寛政年間(1789〜1801)頃に建てられた、光格天皇
の好みの席と伝えられている。
これは、草庵・侘び茶の創始者、千利休の死後約200年頃にあたる。


2013年02月05日

今回の消費税増税と住宅等の計画スケジュールについて


今回の消費税アップ、5%から10%については、来年の平成26年4月1日より、
5%から8%(3%アップ)に、そして、再来年の平成27年10月1日より、8%
から10%(2%アップ)と段階的にアップする予定になっています。

住宅等のように、お店で商品(完成品)を買うというようなことが、一般的にはできない
ケースの場合、消費税増税については、どの様に考えたらよいのでしょうか。
それについては、次の様になります。

新税率は、新税率施行日以降に引き渡しを受ける住宅に適用されます。
今回の場合の新税率施行日は、平成26年4月1日(5%から8%)と
平成27年10月1日(8%から10%)になります。

引き渡しとは、工事上の不具合等が有れば、それらの手直し工事等も含め、全ての
工事が完了(竣工)して、工事請負代金の最終支払いを済ませ、玄関の鍵等を
受け取ることを指します。

新税率施行日の直前は、駆け込み需要等で工事に遅れが生じることが予想されます。
たとえ工事期間に多少の余裕を見たとしても、この不安は残ります。
これらの不安に対し、下記の様な経過措置が取られています。

■ 平成25年9月30日(8%の新税率施行日の半年前)までに締結された工事請負契約については、
  平成26年4月1日(8%の新税率施行日)以後に引き渡しを受ける場合でも5%を適用。
■ 平成27年3月31日(10%の新税率施行日の半年前)までに締結された工事請負契約については、
  平成27年10月1日(10%の新税率施行日)以後に引き渡しを受ける場合でも8%を適用。

どうぞ、この経過措置が活用できるように、余裕を持った設計スケジュールとなるようにご注意ください。
工事請負契約をするまでには、約半年程度の設計期間が必要になります。
詳しくは、「今回の消費税増税対策と住宅等の設計開始時期との関係について」をご覧ください。



表:設計開始時期と消費税増税との関係


posted by pao at 14:26| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。