2014年07月12日

三鷹市と調布市に激しく降ったひょうについて #02――落葉と道路冠水

ひょうによる被害があったという三鷹市から調布市にかけてのエリアに行ってみた。

木々の葉が激しく降ったひょうによって大量に落とされ、道路の端や側溝の排水口(取水口)の
グレーチングの周囲などに溜まっていた。色もまだ多少緑色がかっている。



調布市仙川町2丁目


枝に残っている樹木の葉も、だいぶひょうによって落とされたのではないだろうか、梅雨の頃の青々
として、ふさふさと滴るような葉の重なりではなく、葉の間から空がだいぶ透けて見える、あの秋の頃
のような様子に近いと思われた。



京王線仙川駅


今回のひょうによる被害の原因のひとつに、このひょうによって落とされた、大量の落葉があるの
ではないだろうか。

テレビの映像などでも、遠目に見れば確かに白い雪のように見えていたが、時々映るアップの映
像には、青々とした葉が混じっている様子が映し出されていた。

道路に、なぜこれほどまで大量に雪のように白く積もるのかが、不思議でならなかった。30〜40
pはあるように見えた。
東京にも、年に2、3回程度は雪も積もることはあるが、そのほとんどはせいぜい、10〜15p程度
が主であろう。
ましてや除雪の為、雪国でもあるまいし、重機までもが出動するようなことは、今までになかったと
思う。

今回のこの被害の原因をはっきりとひとつに絞り込むことは、比較的短時間の間の出来事でもあり、
難しいことであろう。それは、様々な要因が複雑に重なり合っている事も十分に考えられるからであ
る。そんな思いでいた中、ニュースで時々チラッと語られていた、落葉のことを思い出した。

現場に行ってみると、道路や歩道の端、駐車場などの空き地の隅に、落葉が吹き溜まったように
堆積しているカ所をいたるところで目にした。



三鷹市中原1丁目


住宅街の中は、お互いに自宅の前はきれいにするという住民同士のネットワークがあるようで、
既にきれいになっており、袋に詰められた落葉が、玄関先に積まれていたりする。



三鷹市中原1丁目


今だ落葉が残っているのは、住宅街ではなく、駅周辺や幹線道路沿いの会社や商業施設の周辺
に多いことに気が付いた。

道路に降ったひょうは、やがて道路の両側の側溝に集まり、その取水口より水と共に放流される
ことになる。
この道路、側溝の取水口部分に残っていた落葉を見て、ニュースでも語られていた、大量の落葉
が道路の取水口をふさいだことで、水が流れなくなったことも、道路が冠水した原因のひとつと思
われる。

道路が冠水すれば、ひょうは浮くであろう。そして、より低い方へと坂道を一気に流れ下ったのであ
ろう。
三鷹市中原1丁目の映像は、このように道路が冠水したことにより、周囲より集まって来たひょうが
溜まった結果であろう。ニュースでもごく狭い、限られたエリアでの出来事であると伝えていたのは、
そのことであろう。

雪ならば、解けるのも遅く、樹木の葉を落とすこともない。よって、道路の取水口を詰まらせ、冠水
させる危険性もはるかに小さいだろう。また、雪がひょうのように道路上を移動して、低地の1ヵ所
に集まるということも起きない。

このあたりが今回のひょうによる被害の大きな特徴のひとつでもあり、そして、その対策のポイント
となろう。

道路を冠水させない為のヒントになりそうなものを、行政の案内の中に見つけた。



大雨が降ってきたら (調布市発行 http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/
1183592386922/index_k.html
)より一部抜粋



日ごろからの心得・準備 (調布市発行 http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/
1183592386922/index_k.html
)より一部抜粋


ゲリラ豪雨などの際には、道路は冠水しやすいものと考えて、その際は道路より宅地内に水が
侵入することを、出来る限り防ぐ、あるいは、その量を可能な限り減らすことは有効なことであろう。
道路が冠水している時間は、そう長くはないと考えて、その間を何とかやりしのぐのである。
道路の取水口を掃除するなどして、早く水が引くのを促せば、更に有効であろう。

水の侵入を防ぐ場合に何が効果的かと考えた時に、その方法のひとつに、「土のう」があろう。
これは特別な工事などは必要としないし、誰でもその気さえあれば準備できそうな備えである。
各宅地に必要な分量を準備しておくことは、今回のひょう被害の教訓を生かした、今後の備えの
ひとつとして有効ではないかと思われるし、気持ちの持ちようの上でもいくらか効果があるのでは
ないだろうか。



日ごろからの心得・準備 (調布市発行 http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/
1183592386922/index_k.html
)より一部抜粋


三鷹市浸水ハザードマップ 第3版【全体】 (三鷹市発行 http://www.city.mitaka.tokyo.jp/
c_service/034/034182.html
)より一部抜粋


ネットで見つけた、その他の参考になりそうな情報して。
■土のうの作り方等(PDF:526KB、岡山市役所)
http://www.city.okayama.jp/contents/000150862.pdf
ひも御内側を. 下から上に. 土のうの作り方. (ひも重. * 土のう袋を用意します。...

■土のうの作り方、使い方 - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=0n2hzkVZ1W4
2012/06/01 - アップロード元: 神戸新聞社(kobedigital)
河川の増水が心配される梅雨や台風シーズンを前に、丹波市消防本部は6月上旬、土のうの作り方、積み方などを住民に説明する。


上村 美智夫 / Michio Kamimura
PAO建築設計
 http://www2.gol.com/users/paoarchi/  E-mail paoarchi@gol.com


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2014年07月11日

三鷹市と調布市に激しく降ったひょうについて #01――坂道と洪水ハザードマップ

7月にも間もなく入ろうかという6月も末の24日午後に、三鷹にひょうが雪のように、30〜40cm
はあろうかというほど、道路に白くつもっている映像をニュースで見た。

重機がまるで雪国での除雪のように、道路に積もったひょうをシャベルですくい上げ、トラックに積
み込む様子も見られた。

私の所は三鷹駅の北側になり、住所でいえば武蔵野市になるが、最寄駅は三鷹なので、こちら
ではひょう等降らなかったので、すぐには信じられなかったし、大変驚いた。



三鷹と調布のごく一部にひょうが降った範囲を紫色の点線で示す。
調布市発行の「調布市洪水ハザードマップ 全体図」
http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1183592386922/index.html
上に、下記の資料を参考に、ひょうが降った範囲を記入してみた。
「調布市役所によるひょうが激しく降った範囲」 朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASG6S6G6VG6SUTIL04N.html


その後のニュースでも何度も放送されたので、これは一度この目で確認しておこうと思い現場に
行ってみることにした。



調布市仙川町2丁目


ニュースでもそれらしき事は語られていたのであるが、現地に近付くにつれ、なるほどと感じた。
道が坂道になっていて、先に行って下っているのである。それも、全体が広い範囲で緩やかに低く
なっているというよりは、ごく狭い範囲で、2〜5m程度の高低差のある地形であった。自然の斜面
の所もあるが、いわゆるコンクリート製のほぼ垂直に近い、擁壁のカ所も比較的多く点在している。



三鷹市中原1丁目


建物や住宅等にどんな被害があったのだろうかと、気にして見ていたが、表から直接見える限り
では、特に大きな被害は分からなかった。

住宅の土地(敷地)調査等の際に参考にするものに、ハザードマップというものがある。
浸水などの可能性の高い地域をシミュレーションして示した地図の事である。
このひょうの被害のあった地域は、はたしてどのように表示されていたのか気になり調べてみた。



「三鷹市浸水ハザードマップ 第3版【新川・中原】」
(三鷹市発行 http://www.city.mitaka.tokyo.jp/c_service/034/034182.html
より一部抜粋


なるほど確かにそのような表示にはなっている。しかし、全体を良く見まわしてみると、そのような
色分けがしてある地域は、ここだけではなく、所々に点在している事が分かる。また、今回のこの
地域が、三鷹市や調布市の中で最も被害が発生しやすい等の、特に際立って目立つ地域でもな
いようである。



三鷹市中原1丁目/調布市西つつじヶ丘2丁目


このひょうによる被害も大きく見ればゲリラ豪雨に含めて考えてもよいのではないだろうか。
たまたま、その時の寒気などの関係で、本来ならば雨となるものがひょうとなり、落ちてきたとい
うことであろう。



三鷹市中原1丁目


近年のゲリラ豪雨の主な原因は大量の雨が、ごく短時間に、狭いエリアに集中して降る事にある
と言われている。また、ゲリラ豪雨の被害がとりわけ都市部に集中しているのは、道路などの舗
装された部分が多く、さらに、建物の雨水などの排水のほとんどを下水として、道路下に敷設、配
管されている下水管に放流することが大きな原因と考えられている。

つまり、雨水のほとんどを大地に浸透させていれば、雨水がこんなにも急速に、低地に集まり被
害をもたらす事もないのである。



三鷹市中原1丁目


そう考えてみると、東日本大震災(3.11)のようにあまり前々から、危険視されてこなかった東北
地方で大震災が起きたように、ハザードマップで色の塗られていない所なら安全かというと、どうも
そうではないように思われる。

つまり、ゲリラ豪雨の原因となる集中豪雨がどこで発生するかを予測することはできないし、短時
間に集中して降る雨量がその地域の下水処理能力を超えれば、これは都市部であればどこでも
起きうる可能性があることになろう。

現在ではネットで「◯◯市(区等) ハザードマップ」と検索キーワードを入力すれば、その地域の
ハザードマップが見られるようである。周辺の地域のハザードマップも気になり見てみたが、どの
地域も概ね、20〜30%程度は色の塗られた地区が点在しているようである。


上村 美智夫 / Michio Kamimura
PAO建築設計
 http://www2.gol.com/users/paoarchi/  E-mail paoarchi@gol.com


posted by pao at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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