2012年05月10日

古典建築探訪_玉林院 #03 霞床の席                  大徳寺/京都


間口一間の床と違い棚を見る


3畳中板の簑庵(さあん)の小間に対して、霞(かすみ)床の席は4畳半であり、席のつくられ方
から広間としての性格を持つ。真行草でいえば、簑庵は草で、霞床の席は行といった設定となっ
ている。

この2席は一対として考えるべきものであろう。正確には位牌堂である南明庵に付随する形で、
簑庵と霞床の席、そして水屋が設けられていて、その全体は法要に伴う茶事が可能な施設とし
て計画されたようである(寛保年間1741〜1743)。

簑庵でのいわゆる正式な侘び茶に対して、霞床の席の4畳半は、それよりかはくつろいだ雰囲
気での茶事にも対応できる空間となっている。明るく、華やかで、客人に少々の驚きと、ここでし
か見ることのできない貴重で、ありがたい気持ちにさせる仕掛けが用意されている。

それがこの、床に富士山の軸を掛けると、富士に霞みがかかっている様に見えるこの違い棚で
ある。大変な名工の技を必要とするであろうとも思われ、めったに他では見ることのできない貴
重なものを、この目で見ることができたと、ありがたい気持ちにさせるのである。席の呼び名もこ
の事からきている。

ありがたい様な、めでたい様な気持になるのは、もう一方では、富士山の力もあるだろう。

この施設の計画の際、表千家七代如心斎が相談を受け、指導しているとのことで、如心斎好み
の遺構とも考えられている。
よってこの霞床の趣向も如心斎のものとなろうが、やはり茶人というのは優れた芸術家でもある
ということであろう。


2012年05月06日

古典建築探訪_玉林院 #02 簑庵                     大徳寺/京都


簑庵(さあん)の点前座より躙口方向を見る


薄暗がりの中で輝くように見える、苆(すさ)を混ぜ込んだ土塗り壁が印象的な茶室でした。

とても繊細で華やかな感じがします。


タグ:京都 茶室

2012年04月30日

古典建築探訪_玉林院 #01 南明庵の縁側               大徳寺/京都


縁側土間の敷瓦を見る


縁側の土間に敷かれた、赤土色をしている、楽焼の敷瓦の色が印象深く心に残る。


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