2010年07月16日

イスラムのタイル模様 #02                イスファハンのモスク/イラン


シェイク・ロトフォッラー・モスクの正面入口   入口上部右寄りに曲線の美しいドームが見える


「モスクのモザイクタイルは、世界中どこで見ても同じように、きれいなものだ!・・・」 などと
勝手に思い込んで見ていると、時々「これは特別だ」と思えるものに出くわすことがある。

なぜそのような違いが生じるのだろうか。
私なりに勝手に想像してみた。

まず、この空の青さに良く似合う色である。

涼しさや水を連想させる青なのかもしれない。中庭などには手足を清める泉(池)などがあり、
もともと、水とは縁が深い。

清めるとは、汚れを落とすという意味合いと同時に精神的な浄化や、そして、涼を取るという
効果もあろう。何分暑い国であるので、そういったことが混然一体となっているのであろう。
この時に水などを連想させる青は、効果的であろう。

長い年月の間、屋根などのモザイクタイルを美しいまま維持し続けるには、雨が少なく、乾
燥状態が長く続くこの砂漠の気候が必要である。

そして莫大な富の集積がもたらす建設資金。そして、更に重要なことは、情熱であろう。こ
の場合は敬虔なイスラム教信者で、モスクに掛ける大変な熱意があったこと。

こういった諸々の条件が幸運にもうまく重なった、ここイスファハンで長い年月を経て生ま
れたものであり、やはり他では見ることができない。


このモスクについて語る時、私としてはどうしても触れておきたいことがある。

最初にこのモスクに注目したのは、その曲線の美しいドームとモザイクタイルの華麗さで
あったが、同時に印象に残ったのが、モスク正面入口に対して、ドームの位置が少し右側
にずれている点であった。

一般的な多くのモスクは、1本の中心となる軸線上にドームの位置も合わせることが多い。
更に左右対称(シンメトリー)な構成にする事で、象徴性等の威厳が増大する効果も期待
できる。しかしながら、このモスクは、これらの効果をあえて避けているようにも取れるので
ある。何故であろうか。その事がずっと疑問であった。

しかし、ドームの位置を軸線から少しずらすことにより、過度な象徴性が弱められ、重苦し
い緊張感から解放されるような、清々しい気持ちで向き合うことができるのである。日本人
的に言えば、少し控えめで一歩下がった奥ゆかしさが感じられ、安堵感と好感を抱くので
ある。イスラムの世界にもこのような美意識が根底にはあるのだろうか。

シェイク・ロトフォッラー・モスクの遠景が「シラーズ/イラン0521」の最後の方にあります。
posted by pao at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_イラン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

イスラムのタイル模様#01             イスファハンのモスク/イラン


アバシホテル隣の神学校/Madrassa-ye-Chahar Bagh


私が見てきた中では、一番きれいなモザイクタイルは、ここイスファハンかもしれない。
乾燥している地域で多く見かける、この抜けるような藍色に近い空の色と、神秘的と、
とりあえず形容しておきましょう、青い色のタイルが眼を引きます。
緑の木陰からちらりと見えた、この姿はとても印象的な光景でした。

イスファハンにはこの他にも、屋根の柔らかい曲線と、モザイクタイルが美しい、
シェイク・ロトフォッラー・モスクがあります。

よろしければイスファハンの続きをどうぞ

more....「イラン0521」 (シラーズ/イラン0521 + イスファハン/ イラン0524)


posted by pao at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_イラン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。