2013年07月15日

トラブゾンで見た黒海の思い出                     トラブゾン/トルコ


街の背後の小高い丘(Boztepe)より見た、夕暮間近の街と黒海の様子。

ここからは、街と海と港がよく見える。オレンジに近いチャ色の瓦屋根が多く、それが樹木の濃い
グリーンと、ブルーな海と空にはえて本当に美しいと思う。風景が美しいと思えるのは、トルコが
初めてである。
私と同じベンチになった、トルコの若い女性4人が、弁当?を広げ、何やらピクニック気分で食べ
だし、私にチャイとパンをくれた。皆陽気で笑顔がすてきである。


トラブゾンからの次の目的地は、トルコの首都アンカラで、高速夜行バスでの移動であった。

アンカラ行きのバスは、長く黒海沿岸を走り、海沿いのノンビリとしたローカルな街の黄昏時と、
人々の様子を長く見ることができた。
街灯がともり始め、海を望むベンチには、1日の仕事を終え、涼しくなった夕暮れ時をゆったりと
楽しむ、年齢を問わない男女の姿があった。又、街の繁華街らしき通りにも、この快適な夕暮れ
時を楽しもうとする人々の姿が見られた。こういった様子が見られるのもトルコが初めてである。
ヨーロッパに近づいているという思いと、これらの事は自然環境、そして人々の暮らしが豊かで
ある証拠であろう。
黒海の夕日は綺麗であった。


ラベル:夕陽 海の色
posted by pao at 12:04| Comment(1) | TrackBack(0) | 建築旅日記_トルコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月08日

岩壁に建つスメラ僧院 #03 壁のみを残す僧院       トラブゾン郊外/トルコ


壁だけとなった建物を見る   正面に見えている深い緑は、この渓谷の反対側の急斜面に生
えている樹木である。谷底を流れる渓流から、ここまでは垂直の断崖絶壁で、高さは300mも
あるという。窓辺から見える風景は、さぞや絶景であったろうと想像できる。


谷側の急な斜面に建てられているこの高い建物は、3層であったろうか。床は木造で木の梁を
渡して作ってあったらしく、壁にその穴と、床組が取り付いていた後が見て取れる。屋根も同じく、
木造であったためであろう、今は朽ち果てて何も無く、厚さ1m近い自然石積みの壁体のみが、
谷側の岩盤から3層部分まで立ち上がっているのみである。

建物と建物の間から、谷間の方向が透けて見えるところに、プロポーションの細い列柱の上に
アーチが乗ったものが、これも3層分くらい見えていた。
ぶ厚く頑丈な建物の壁体と、列柱のその細いプロポーションとの対比が目を引いた。建物の頑
丈そのものの壁体に比べ、繊細で気品を漂わせているその装飾物が今日まで無事で残ってい
るのが、不思議に思われた。これは本場のキリスト教会堂への強い思いが、そして、人間の意
志の強さが、今なおそのオーナメントに生きづいているかのように思われ、しばらくその場に釘
付けになってしまった。

これはこの渓谷の絶景を望む、小ぶりではあるが、ささやかなバルコニーのような用途であった
ろうと思われる。建物とは少し角度を振って、この渓谷側に飛び出して作られているところにも
その思いが感じられる。3面が外部に開放されているので、室内の窓辺よりは開放感があり、
この渓谷の風景を全身で感じ取りたいというような、何か特別な思いが込められているように
感じた。


ラベル:断崖絶壁
posted by pao at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_トルコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月27日

岩壁に建つスメラ僧院 #02 建物と岩壁の間の守られた空間  トラブゾン郊外/トルコ


建物の裏側、窪んだ岩壁部分の小広場を見下ろす。
左側が窪んだ岩壁部分で、様々な形状の部屋が岩の形を生かして作り込まれている。右端に
見えている石積みの壁が、岩壁の縁、深い谷間方向に建てられた建物の壁体である。


この岩壁には、もともと風雨をしのげるほどの、自然に出来た大きなくぼみが在ったのであろう。
岩壁の縁に張り出すように建物を作り、裏側は、囲まれた、安全な空間となっている。くぼんだ
側にも大小の部屋が作られており、中央部は、小広場のようになっていて、谷間から吹き上が
る強い風も建物にさえぎられ、ここまでは届かず、比較的快適な空間である。小規模ながら、
ここが僧院として機能していたことは理解できる。水は近くから引いてきていたようである。

これは勝手な想像であるが、ここに僧院を築いた人たちは、イスラム勢力に追われたキリスト教
徒であるという。このあたりは人里から相当離れた山奥であり、めったに人が入って来るような場
所ではないと思われる。
彼らは渓谷の沢伝いに深山に分け入り、ふと見上げた切り立つ断崖絶壁の上部に、大きく窪んだ
部分があることを発見する。崖の上部が庇状に大きくせり出していて、雨風はしのげそうである。
そして、何よりもそこが、天空(神の世界)に最も近く、神々しくも見え、選ばれし特別な場所のよう
に感じられたのだと想像される。
ちなみに、ガイドブックによれば、この僧院は川から300mも切り立った垂直の岩壁の上にある
という。


ラベル:断崖絶壁
posted by pao at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築旅日記_トルコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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